「人生の楽園」素敵なのは田舎暮らしではなくて

日曜の夕方に「人生の楽園」というゆったり優雅な番組があり、定年退職したご夫婦が田舎でカフェをするとか、パン屋を開いて暮らすという様子をやっています。

登場するのは現役時代に一生懸命働いて、定年を迎えたら環境の良い田舎で悠々自適・・・という夢のような生活をしている方々です。

ひるがえっていま正に現役真っ只中で働いていると「人生の楽園みたいに、通勤地獄も無い優雅な暮らしをしたいなあ」などと思うもので、それにはやっぱり彼らのように退職金をいっぱい(かどうかは分かりませんが)もらうまで頑張らないと、と、どうにか自分を奮い立たせて乗り切るのが毎週月曜日です。

しかし満員電車から解放され田舎で暮らすことは、本気になれば実は結構出来るもので、いまは人口減少に悩む地方も多く、働き盛りが移住すると助成金や補助金がもらえる田舎も探すとチラホラあるのです。

ただ、もしこう聞いて「よし、自分も会社を辞めて田舎で暮らそう!」とならないとしたら、本当はゆったりした田舎暮らしがしたいというより、いまの会社勤めにウンザリしている可能性があります(笑)。

そしてもし会社勤めがウンザリなら、会社を辞めても大丈夫なようになるしかありません。

つまりお金の準備、です。

「人生の楽園」を見ていても、大体余裕のあるご夫婦が多く、田舎の畑で自給自足をしないと貯金もカスカスで暮らせない・・・というような人たちは出てこないんです。

つまり田舎暮らしが素敵というより「余裕ある豊かな暮らし in 田舎」が素敵ということで、都会で同じようなことをやるには資金が足りないけど、田舎なら余裕を持って出来るという人たちの話だと思います。

また日曜の夕方という「ああまた明日から会社かぁ」と、若干ブルーになる時間帯の放送というのも憎らしい(笑)んですが、あの番組に登場する時点で、まあまあ余裕のあるご家族ということで、田舎暮らし自体は蓄えの薄い都会人がおいそれと行って出来るほど、甘いものではないのでしょう。

結局、あのような人生の楽園にたどり着くためには、なるべく早いうちからお金の準備が必要、若いうちから貯蓄や投資など、考えて行動をしておくことが肝要で、ぼんやり夢見ているだけでは、いつまでもテレビの前で羨ましがる側から抜けられません。

・・・いま頑張るしかないんですよね。